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コラム

舞妓「変身」と「体験」の違い

『「本格的」な舞妓変身とは?』をもう少し掘り下げて考えてみます

更新日
2007年3月15日

サイト上で常に明確に使い分けているというわけではないのですが、私の中では「舞妓変身」と「舞妓体験」は別なものとして定義付けされてまして、必要に応じてこの二種類の言葉を使い分けたりもしています。

「舞妓変身」は「舞妓さんに変身すること」、「舞妓体験」は「舞妓さんを体験すること」、‥‥まあそのままですね。つまり「変身」は「変身するこ と=姿形が変わること」で条件は満たされるわけですが、「体験」は姿形が変わることだけでなく、「舞妓さん」や「花街の文化」などを「体験=身をもって味わう、肌で感じる」ことまで含めます。「本格的な変身」の話題でも、舞妓変身体験に関する「ハードウェア」と「ソフトウェア」のお話しをしましたが、こと「舞妓体験」においては「ソフトウェア」の部分が重要であると考えています。

本物の舞妓さんの使っていた着物や帯、かんざしや小物などの装飾品、これらはいわゆる「ハードウェア」です。対して「ソフトウェア」は形のない部分。着付けや化粧、結髪の技術、そして技術以上に、舞妓さんの着物は、お化粧は、着付けは、結髪はこうあるべきというような「価値観」や「美意識」、写真を撮るときの「あるべき」ポーズ、逆に「すべきでない」ポーズ、いろいろあります。花街に直接関わりのある人の手がける変身は、実はこういうソフトの部分がとてもおもしろかったりするんですよね。本物の舞妓さんや花街の文化に関心の強い人などは、自然とこういうお店に足が向いているのではないでしょうか。

本物の舞妓さんと変身舞妓さんを見比べたとき、ハードの違いはもちろん大きいのですが、実はソフトの面から来る違いというのも決して小さくないと考えています。例えばお店の広告写真などはその一例ですが、写っているモデルさんはキレイにお化粧をして、肩上げの振袖にだらりの帯という、記号通りの舞妓さんの衣装やかんざしを身に付けていて、写真自体も人物写真としてとてもきれいに撮られていたりするのですが、そこに写っているのは「舞妓さん」ではなく「舞妓さんの格好をした女の子」に見えたりするわけです。これは作り手の「舞妓像」が、「本物の舞妓さん」とずれている(ずらしている)ことによるものと思われます。

もちろんこのことは、そのお店の変身サービスのコンセプトの現れであって、お店の「善し悪し」とはまったく別次元の話です。私も、「舞妓変身」をするならこういうお店を選ぶこともあります。ただ「舞妓体験」をするためには選ばないということですね。

確実に言えるのは、「体験店」で「変身」はできますが、「変身店」で「体験」はできないってことですかね。

いずれにしても、単に「見た目のそれっぽさ」だけでなく、こういう視点でのお店選びもあるのだということで、前回の「本格的な変身」ってなんだろう、という話題を少し掘り下げてみました。興味のある方は、ぜひそんなところも注目しながら、お店選びをしてみてください。

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